前回、読解問題の攻略法について書きました。今回は公立高校でよく出題される作文の書き方についてです。応用すれば、大学入試、就職試験でも使えます。

作文で最も大切なのは「人に伝いたい」という思い

私自身、中学、高校を通し、全科目の中で作文が一番嫌いでした。読書感想文もあらすじしか書いていません。手紙とかちょっとしたアンケートも書くのは嫌いでした。

しかし、本当に何かを伝えたいと思った時、伝えたいことができた時、私は変わりました。

それまでは、文章が書けないのは自分の作文センスがないからだと思い込んでいました。でも、そうではありませんでした。文章を書くために必要なのは、センスではなく人に何かを伝えたいという思いです。

まずは自分の決意を決めよう

作文を書くとき、まずは自分の決意を決めます。中学生で自分の主張、考えを持っている人は少ないかもしれません。

でも大丈夫です。適当に決めればいいんです。国語の作文は、国語力を見るためのものであって、人物を測るものではありません。本当のことを書く必要はありません。

「自分は英語が好きで、将来は英語の先生になりたい。」

「高校でも卓球部を続けて、日本代表選手になりたい。」

こんな感じで、その場で思いついたことを決めれば十分です。

次に、英語の先生になるためにはどうしたらいいか、日本代表選手になるためには何をしたらいいのか、少し考えてみましょう。深く考える必要はありません。

「毎日3時間英語の勉強をする」「外国人の友達をたくさんつくる」「基礎練習を大切にしたい。」「プロの戦い方を研究する」

これを組み合わせれば文章ができます。

「私は英語が好きで、将来は英語の先生になりたいです。そのために、毎日3時間英語を勉強し、外国の友達をたくさんつくっていきたいと思います。」

「私は高校でも卓球部を続けて、日本代表選手を目指します。そのために、基礎練習を大切にし、プロ選手の戦い方を研究していきたいと思います。」

これに体験文を加えれば(創作すれば)、作文のできあがりです。決意が入っていいると、感想だけの文章に比べて、人に与える印象はかなり違います。

課題作文をやってもらうと、ほとんどの中学生は感想だけの作文しか書けません。この中で、自分の決意が入った作文が書ければ、文章力がなくてもインパクトのある文章を書くことができます。

嘘も百回言えば真実になる?

ウソでもいいので自分の決意を入れる練習をしてください。

最初は借り物でも、繰り返し練習をすることで、本当に自分がやりたいこと、自分の意思、本当に人に伝えたいことを見つけることができるようになります。

体験談はフィクションで

高校入試の場合、指定がないかぎり体験談は必須です。体験談が入っていない作文は評価が下がります。

作文に割り当てられる時間は10分程度なので、自分の体験を思い出していると間に合いません。適当に思いついたことを想像で書きましょう。

といっても、何もないところからは出てきませんので、事前に、体験談を作る練習をしておきます。いくつかの体験談のパターンを決めておいて、入試本番ではそこから選んで書くだけです。

「自分の決意」も、あらかじめ分野に合わせて用意しておきます。

段落は2段落構成

問題文に指示がなければ、必ず2段落構成にしてください。各段落、言いたいことは一つに絞ります。

わかりやすい文章は、各段落に言いたいことは一つです。欲張っていくつも入れてはいけません。試験当日考えている時間はありませんので、事前に段落分けの練習をしておきましょう。

1段落目に体験談と自分の考え、2段落目に自分の決意。

1段落目に体験談、2段落目に自分の考えと決意。

という構成にします。この時、欲張って体験談を二ついれたり、決意を二つ入れたりしないようにしましょう。どっちつかずの中途半端な文章になります。

「私は、英語教師にもなりたいし、卓球でオリンピックにも出たい。」

、、、、本気度が感じられません。

自分の決意、主張に必要のない文章も書かないようにします。

「私が中学2年生の時」で始める

体験談を書きなさいと言うと、「~ときいたことがあります」「テレビで見た」「〇〇さんから聞いた」と書く人がかなりいます。これは体験談ではありません。

体験談を書くときは、「いつ」「どこで」「誰と」「何をした」これがはっきりわかるようにします。これが書けなければ体験談ではありません。

ただし、「私が中学2年生の時、先生から××と聞きました。」はダメです。自分の行動を書きましょう。

「私が中学2年生の時、英検3級を受けました。英語には自信があったけど、合格できませんでした。その時、英語の先生から英語の勉強方法でアドバイスをもらいました。」

「私が中学2年生の時、卓球部の試合に出て、1回戦で負けてしまいました。それまでは、なんとなく練習をしていただけでしたが、とても悔しい思いをしたので、それ以来、練習を一生懸命やるようにしました。」

ルールを決めて書く

何もないところから自由に文章を書くよりも、制限があったほうが書きやすいです。限られた時間の中でもスムーズに文章が書けるように、ルールを決めて書くようにしましょう。

  • 「私が中学2年生の時」で始める
  • 1段落目は体験談にする
  • 2段落目の最後に、自分の決意をいれる。(~していきたいで終わる)
  • 自分の意見、考えたことを1段落目か2段落目のどちらかに入れる
  • 体験談は必ずフィクションにする

これだけでかなり楽に作文が書けるようになります。

作文の練習をすると読解力も上がる

作文の練習をすることで、その人が何を伝えたいのかを意識できるようになります。文章構成についても理解が深まります。

文章を書く練習をするので、解答力も上がります。

伝えたいことを決めて書く練習をしなければ読解力はつきません。かならず、自分の決意、主張を決めてから作文を書くようにしましょう。(体験談に合わせて決意、主張を修正するのは問題ありません。)

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