永田式最速英単語記憶法とは、脳のメカニズムに着目した最も効率がよい英単語の覚え方で、暗記が苦手な人でも確実に英単語を覚えることができます。

忘却曲線についてはこちらにより詳しくまとめました。

エビングハウスの忘却曲線とは?

エビングハウスの忘却曲線はご存知でしょうか?

私も小、中学生くらいの時、通っていた英会話教室の壁に忘却曲線の図が書いてあったのを覚えています。

「100覚えたとしても、翌日には30くらいしか覚えていない、1週間後には、ゼロに近くなっている」というグラフです。

その時、グラフのバラメータが変だなと思いながらも、暗記等に使っていました。

忘却曲線と実際の覚え方のズレ

しかし、実際に英単語を大量に覚えていくと、忘却曲線の理屈と実際の覚え方、忘れ方が違うのに気づます。

私も、便宜的に、「100個覚えても、翌日30個しか覚えていない」と説明しますが、実はこれはウソで、本当に全く知らない、見たこともない、意味を類推することもできないような英単語だと、100個覚えても翌日ほぼすべて忘れています。

英単語だと実感しにくいので、車のナンバーだと考えてください。10台分の車のナンバーを暗記したとして、翌日、1台でも覚えている自信はありますか?語呂合わせとか特殊な覚え方をしない限り、ほとんど全部忘れているはずです。

永田式最速英単語記憶法では、これを回避するために、事前にCDを聞いたり、音読をするようにすすめています。発音だけでも覚えていれば、「全く知らない単語」ではなくなります。

「100個覚えても、30個しか覚えていない」というのは、見聞きしたことがある単語、意味が類推できる単語が含まれている場合です。

忘却曲線の解釈が間違っていた

忘却曲線のことはすっかり忘れていたのですが、某所で指摘されたのでネットで調べてみました。すると、忘却曲線そのものが間違っていたのではなく、一般的な解釈が間違っていたことがわかりました。

「10覚えても翌日3しか覚えていない」というのは誤解されやすい表現で、「初日に10分かけて覚えたものが、翌日には7分で覚えることができた」が正しい表現です。短縮した3分を、「脳が少し覚えたから覚える時間を短縮できた」ということです。

翌日には覚えなおさなければいけない、つまり、翌日にはすべて忘れていることが前提になっています。

この短縮した3分を「節約率」と呼びます。覚えるのにかかる時間が0分になれば、節約率が100%になり、本当に覚えたということができます

「復習をしないと節約率がどんどん下がっていくので、復習をして節約率を上げていきましょう。」というのがエビングハウスの正しい解釈です。

永田式最速英単語記憶法ではさらに踏み込んで、節約率が100%になるまで覚えます。

度に大量の英単語を覚え、覚えきれなかったものを翌日以降、覚えなおしをすることで、節約率を上げていく方法をとっています。

また、短期間に集中してやることで、節約率の低下によるロスを防いでいます。

節約率が100%になった単語は簡単には忘れないので、単語帳で頻繁に復習する必要がありません。復習が必要になるなのは、節約率を100%まで上げず、中途半端に覚えてしまった場合です。

頭の中にはメモ帳とノートがある

節約率と言われてもわかりにくいので、当ブログで行っている解釈に書き換えると、

頭の中にはメモ帳とノートがあって、メモ帳に覚えさせただけではダメ。ノートに記録するような覚え方をしましょう。」ということになります。

ちょっと飛躍していますが、、、こういうことです。

1回覚えただけでは節約率が100%になっていないので、この状態を「メモ帳に書き込まれた状態」と定義し、繰り返し学習し、節約率が100%になった状態を「ノートに記録された」と定義します。

こうすることで、「英単語の暗記」とひとまとめに言われていたことを、「メモ帳」と「ノート」という別々の機能に分離することができます。

こうすれば、節約率を持ち出す必要はありません。

メモ帳とノートは独立した別の機能

ここからは私の経験論です。

暗記が極端に苦手な中学生を指導したことがあります。10個の英単語を50分かけて覚えてもらったところ、覚えられたのは7個だけでした。一般的な中学生だと、25個くらいは覚えられるので、暗記力になんらかの障害がある可能性があります。

この生徒に対し、1週間後、ちゃんと覚えているかどうかをチェックしたところ、一度覚えた英単語はほとんど覚えていました。

「60分あたりに覚えられる英単語は約10個」というのは私の仮説ですが、暗記力が極端に弱くてもほぼ同じ結果が出ており、これを裏付ける結果になりました。

つまり、暗記が苦手でも英単語はちゃんと覚えられるということです。

メモ帳とノートでは、覚え方も違う

以前の記事でも同じことを書きましたが、私の経験上、メモ帳とノートでは記録される条件が少し違います。メモ帳は集中力、ノートは繰り返しの回数です。メモ帳とノートが別の機能だとすると、その使い方も違ってきます。

ノートに記録するためには、集中力よりも繰り返しの回数が優先されます、あまり集中せず、リラックスした状態で、とにかくひたすら「読む」「書く」「聞く」「チェックする」を繰り返しましょう。

エビングハウスの実験では、一度覚えたところで学習を止めていますが、覚えてからも繰り返し学習作業を続ければ、違った結果が出るはずです。

繰り返しの回数を増やしていけば、翌日の節約率が100%になる条件が必ずあるはずです。全く知らなかった英単語でも、100回、1000回、5000回と繰り返せば、翌日まで覚えていられる条件が見つかるはずです。

一般的な単語の覚え方と永田式最速英単語記憶法との違い

学校や塾でよく行われている方法、単語帳に書かれている方法はエビングハウスの忘却曲線の誤った解釈に基づいています。例えば、同じ単語を1週間繰り返しやり続けるのは最適な方法ではありません。

この方法だと、1週間かけて節約率が100%にならなかった単語、つまり、覚えきれなかった単語が出てきます。このため単語帳を1周しても覚えきることは出来ず、単語帳を何周もしなければいけなくなります。

永田式最速英単語記憶法だと、節約率が100%になったところで次の英単語に進むため、1周しただけで確実に覚えることができます。きっちり覚えるので多少時間はかかりますが、単語帳を2周、3周とやるより大幅な時間短縮ができます。

節約率が100%になっていない状態(例えば80%)で中断すると、時間と共に節約率がどんどん下がっていき、次に学習する時(例えば2周目)、節約率の低い状態からやり直しということになります。これはかなりの時間ロスになります。

単語帳で覚えただけでは実践では使い物にならないので、できるだけ早く単語帳を卒業して長文の中で実際の用法を覚えていきましょう。単語帳を何周もするのは時間の無駄です。1周目で確実に覚えましょう。

記事を書くために参考にしたサイト 忘却曲線(ウィキペディア)




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