最速英単語記憶法とは、脳のメカニズムに着目した最も効率がよい英単語の覚え方で、暗記が苦手な人でも確実に英単語を覚えることができます。
前回は、単語帳の選び方についてでした。今回はいよいよ実践。単語帳(キクタン)を使った英単語の覚え方です。
無駄をなくして繰り返しの回数を稼ごう
英単語を覚えるためには、繰り返しの回数が必要ということをお伝えしました。集中して短時間に覚えてしまうと、繰り返しの回数が減ってしまうので逆効果になる場合があります。集中力は必要ありませんが、回数を稼ぐためにできるだけ無駄をなくしましょう。
減点法ではなく加点法で
暗記(メモ帳)と記憶(ノート)が違うということは以前お伝えしましたが、最適な覚え方も変わってきます。暗記の場合、20個中20個といった感じで100%を目指して覚えます。覚えられなかった単語は減点対象になります。
一方、ノートに記録する場合、覚えられる確率が低いので、100個中20個というように、一度に大量の英単語をインプットする必要があります。覚えられなかった単語に注目するのではなく、覚えられた20個の方に注目するように意識します。暗記に慣れていると、覚えられなかった80個の英単語の方に目がいってしまいやる気をなくします。
ただし、この覚えられなかった80個は重要な役割を果たしています。覚えられなかったけれど、繰り返し回数は稼いでいるので、翌日以降の成果につながっていきます。このことを意識しておかないと、覚えられない単語が多くて無駄な作業のように感じ、やる気がなくなってしまいます。
あまり覚えられていないような気がして焦ることがありますが、もう少し踏ん張て数日間続ければ、驚くほど単語力が上がっているのに気づきます。
実際の手順
1)まずは、単語帳の英単語を見て1秒以内に意味がわかるかどうかのチェックをします
単語帳の日本語部分を隠して、覚えていない単語に鉛筆でチェックをつけます。ボールペンだと後で消せないので鉛筆(またはシャープペンシル)でチェックを付けましょう。
前日にチェックしたページはチェックのついている単語のみチェックし、覚えていたら消しゴムでチェックを消します。
チェックが終わったら、チェックの数を数え、1日で何個覚えられたかを確かめます。この作業をして覚えた単語を数値化しないと、ほとんど覚えていないような錯覚をおこします。覚えられなかった単語の方が目立つからです。
2)単語帳を見ながらCDを聞く。最初は聞き流しではなく単語帳を見ながら。
4)単語帳を見て意味を確認しながら音読し、発音のチェックをします。音読しておかないとCDを聞き取れないので聞き流しの効果が半減します。
5)CDを聞きながらリピート。できるだけ声を出しましょう。時間がないときは聞き流しでもかまいません。食事の時間や通学時間で稼ぎましょう。スマホアプリ版のキクタンや、電子辞書にも音声データが入っていることがあります。CDは、これから覚える単語に絞って10回以上聞きます。
6)1でチェックした単語をノートにリストアップする。ノート中央に線を引き、左に日本語、右に英語を書くようにすると、英語を隠しやすくなります。
50~200語を目安に。ノートに書くのは面倒ですが、整理することで覚えやすくなります。ノートに書く作業も繰り返しの回数にカウントされます。
7)リストアップした単語の英語部分を隠して<日本語→英語>のチェック(思い出すまでの時間は1秒以内)をします。
8)7で書けなかった単語を10回ずつ書きます(スペル練習)。
9)8の単語の英語部分を隠して<日本語→英語>のチェックをし、書けたらチェックを消します。
以降、8、9の繰り返しでチェックを減らしていきます。
ノートにリストアップする単語の数は、1日の目標に合わせて調整します。1日30個(3時間)のペースで覚える予定なら、100~150個程度が目安です。これを1か月続ければキクタン1冊分です。
私が覚えた時は、1日50個が目標でしたので、200個をリスト化し、その日のうちに150個程度覚えました。そして、翌日までに覚えていたのが50個です。
言葉で説明しただけではわかりにくいので、後日画像や動画をアップします。
次回、長文や教科書に出てきた英単語を覚える方法です。