英語は具体化、日本語は抽象化の言語

英語、日本語問わず、文法は誰かが発明したものではなく、自然に生まれたものです。もし文法が難しかったら言語として成立しません。もし誰かが複雑な文法を発明したとしても、言語が未発達な世界ではその文法を伝える手段が存在しません。自然言語として成立するには「文法の共通化問題」をクリアする必要があります。

そして、自然言語の文法を理解する上で重要なもうひとつのキーワードは「ワーキングメモリの制限」です。人間の脳内にはワーキングメモリと呼ばれる機能があり、これは一時的に物事を記憶しておく場所です。この「ワーキングメモリ」はかなり容量が小さく、4~5チャンクしかありません。

4~5チャンクというと人物なら4~5人、数字なら7~8桁の容量になります。英単語だと4~5個まで。ただし、生まれつきワーキングメモリの容量が大きい人がいて、カタカナ30個覚えられる人もいます。ワーキングメモリの容量が大きい人たちは、国語の読解能力が高いという特徴があります。

言語として成立させるには、ワーキングメモリの制限をクリアすることが条件となります。誰かが全く新しい文法を作ったとしても、ワーキングメモリの問題を解決しない限り実用に耐えない言語になります。

英語の場合、文法・語順はワーキングメモリの消費が最小になるように最適化されています。複数の英単語をそのままワーキングメモリに格納するのではなく、英単語を並べていくことで一つのイメージを作り上げ、ワーキングメモリ消費を1つに抑えています。

日本語は語順のルールがないことで「文法の共通化問題」をクリアしています。「私は昨日学校へ行きました。」「昨日私は学校へ行きました。」「学校へ、私は昨日行きました。」どれも同じ内容です。ルールが存在しないので、言語の成立過程でルールを共通化する必要がありません。 極端な例として、英語の語順でも意思疎通は可能です。 「私は行きました、学校へ、昨日。」

一方の英語は 「一つのイメージを作り上げていくのに適したルールに」なっています。最初に主語「I」を提示し、イメージの元「私」を脳内に作ります。次に「went」を付け加えるとイメージが「何処かへ向かっている私」に変化します。「to school」を加えると「学校へ向かっている私」に変化。最後に「yesterday」を加えてイメージが完成。ここまで消費したワーキングメモリは一つです。これは誰かが発明したものではなく、「脳内でイメージを作り上げていくと、勝手に英語の語順になってしまった」ということです。これならば語順ルールの共通化をする必要がありません。自然言語として自然に成立します。

英語を習得する場合、文法ルールを丸暗記するのではなく、イメージを作り上げていくトレーニングをする必要があります。文法そのものが本質ではなく「イメージを作り上げていくこと」が本質だからです。文法を丸暗記しただけでは適切イメージが作れず、「文法は正しくても意思疎通困難な英語」が出来上がってしまいます。日本人の英語が嫌われる原因の一つがこれです。

ここでもう一度日本語に注目してみます。「私は昨日学校へ行きました。」という文章は、文法的には正しいですが、自然な日本語とは言えません。試しに、誰かに「私は昨日学校へ行きました。」と言ってみてください。言われた人は、「・・・あっそう。」となります。

「私」「昨日」「学校」の語順ではひとつのイメージが作れません。脳の中では、 この3つを独立したイメージとしてワーキングメモリ内に記憶し、「行きました。」 のところでようやく3つの言葉の関係性を整理し、イメージを作り上げることが可能になります。関係性を整理するために時間が必要でその間、「・・・」となります。さらには、整理するために脳に負荷がかかったため、聞き手は「あっそう。」という感想になります。

英語の語順で、「私は、行きました、学校へ、昨日。」と言われた場合、多少不自然ですが、「昨日」の時点でイメージが完成しているため、「・・・」という妙な間はなくなります。

そもそも、「私は昨日学校へ行きました。」 という言葉は日常的に使いません。 「昨日学校行ったよ。」となります。 主語の「私」を省略し、「学校へ行く」ではなく一語で「学校行く」と表現します。これならワーキングメモリを一つしか使いません。「・・・あっそう。」ではなく「それでどうだった?」という反応になります。

日本語の場合、省略できるものはできるだけ省略して「抽象化」します。抽象化することでワーキングメモリの消費をできるだけ少なくします。一方の英語の場合、とにかくリアルに表現して、イメージを「具体化」することでワーキングメモリの消費を抑えます。一言で表すと、「英語の特長は具体化、日本語の特長は抽象化」です。

どんなに翻訳ソフトが進化しても、リアルな英語の表現をリアルなまま日本語に表現することはできません。英語を日本語に翻訳するということは、リアルな世界観を抽象的な世界観に表現しなおすということです。英語のリアルな世界観を知りたいならば、英語を勉強して英語のまま理解するしか選択肢はありません。

英語の小説を英語の原文のまま読むとはっきりとしたイメージが脳内に浮かび、臨場感を楽しむことができます。抽象的な文章から自由に想像力を膨らまして楽しむ日本の小説とは対照的です。

塾設立後、半年間の成果

北本向学館のサイトはこちら。

昨年(2018年)7月、個別指導塾で驚異的な成果が出ていた永田式英語を広めるために学習塾を開設しました。忙しくて当サイトの更新ができていませんでしたが、半年間の成果をご報告させていただきます。

入塾後最初の定期テストで100点

中学2年生で、夏期講習からスタートした生徒さん。 最初に教科書を使って永田式英語の直読直解法を1~2時間指導しました。 夏休み中に中学3年分の英単語をすべて覚えてもらいました。

夏休み後半はほとんど数学のみの指導をしていました。クラブチームの練習で忙しかったため、塾では休んでいることも多く、英語を頑張って勉強していたという印象はありません。

定期テスト直前、英検対策をしたいとの申し出があったため、英検対策として長文読解のトレーニングをしました。定期テスト対策の勉強はしませんでしたが、直前にやった長文読解対策が功を奏し、見事100点を取ることができました。英検3級も無事合格。

その後も塾で熱心に勉強をしている様子はありませんが、次のテストでも100点近い点を取っています。ある程度能力のある生徒さんならば、単語学習と直読直解法の習得のみでかなり高得点が取れます。

直読直解法の習得

北本向学館では2週間の無料トライアルを実施していますが、永田式英語の直読直解法は数時間のトレーニングで習得できてしまうため、単語力がある生徒さんなら無料トライアルの期間内に学習が完了してしまいます。

実際に、体験に来た医学部志望の高校生は、1時間未満のトレーニングで習得しています。大宮高校の生徒さんもその場で習得できていました。

永田式英語の直読直解法は、和訳しながら、もしくは文法解釈をしながら読む方法に比べてはるかに楽に読めます。だから、一度コツを覚えたら二度と元に戻ることはありません。英語を英語のまま読む「直読直解法」は難しいものではなく、楽で簡単な方法なのです。

英単語の習得

英単語の学習も、早い人なら5日間で中学3年分の英単語(キクタン中学)を覚えてしまうため、これも無料トライアルの期間内に終えてしまいます。

英単語の習得期間には個人差があります。英単語を覚える能力そのものには差がほとんどありませんが、元々の単語力と、英単語の学習時間にかけられる時間で大きく差が開きます。中学1年生で5日間で終了した人もいれば、中学3年生で2カ月くらいかかった人もいます。

一般常識からすると、2カ月で3年分の英単語を覚えただけでも、かなり早いペースでの習得となりますが、北本向学館ではかなり遅いほうです。最近は、5日間で終える生徒さんが2人もいたため、10日間で覚えても遅く感じられます。

目安として、毎日学習して10~20日間です。週に1~2日しか単語学習の時間が確保できないと効率が悪くなり、半年以上かかることもあります。

キクタンの進みが極端に遅い人は、やり方に問題がある場合がほとんどです。指示がうまく伝わっていないケースがいくつかあり、これは私の力不足でした。塾の方針として、生徒の自主性を重視しているため(生徒さんへの干渉は必要最小限にする)、やり方が違っていても気づかないことがあります。

英単語を覚えるコツは「脳に負荷をかけない」

英単語を覚えようとして、頑張ってしまう生徒さんは進度がよくありません。単語を覚えようとして脳へ無駄な負荷がかるため、単語学習にかける時間が大幅に減ってしまいます。英単語学習の敵は、「苦しい方法でやったほうがよく覚えられる」という先入観です。

英単語は、リラックスした状態で単純な作業としてこなします。そのほうが効率がよく、学習時間を長くとることができるため、短期間でたくさんの英単語が覚えられるようになります。

内面的には違うやり方でやっていても、外から見ただけでは区別できないので、うまくいっていない生徒さんはよく観察して頻繁に声をかけるなどの指導が必要です。

意味を覚えようとすると失敗する

塾を開いてから気づいた点がもう一つ。なかなか英単語学習が進まない生徒さんは、英単語の「意味」を覚えようとして失敗していることがよくあります。

英語ではなく「国語(日本語)」を想定して考えてみてください。ある言葉を覚える時、言葉そのものを覚えれば意味は自然に覚えてしまいます。言葉は覚えたけど、その言葉の意味は覚えられなかったということはあまりないはずです。

英単語の意味がなかなか覚えられない場合、実際には意味が覚えられないのではなく、英単語そのものが頭に入っていません。英単語が頭に入っていないから意味が覚えられないのです。

英単語を覚える場合、意味を覚えようとするのではなく、英単語の読み方、スペルを覚えることに集中しましょう。英単語を覚える方法は、「読む、聞く、書く、見る」の4つです。意味を覚えるというプロセスは入っていません。

付属のCDを聞く

塾で雇われ講師をしていた時はCDを使った指導が難しかったですが、北本向学館ではいつでも音声教材が使える環境が整っています。CDを活用することでかなり効率が上がっています。

単語を覚えるときは、必ず単語帳の付属CDを聞きこむようにしましょう。永田式英語では、学習時間のうち40%を耳からの学習にすることを推奨しています。

偏差値30台でも、英語長文がスラスラ読める

偏差値30台の生徒さんは学習困難なケースが多いですが、数日間トレーニングをしただけで、東京都や埼玉県の公立高校の入試問題の長文がスラスラ読める(長い長文が5分程度)ようになった生徒さんがいました。

他の塾で英単語の学習をかなりやっていたようなので、英単語学習は5日間で終了できました。(他塾での1年分の単語習得量=当塾の5日分の単語習得量)長文読解の練習は教科書数ページをトレーニングしただけです。英語学習にかけられる時間はほとんどなく、塾での学習時間の9割以上は数学でした。

数学の学習は困難を極めましたが、諦めずに続けたおかげで今では「自分で考えて」どんどん問題を解けるようになっています。塾で教えたことは、問題の解き方ではなく、「解き方を覚えるよりも自分で考えて解いたほうが簡単で楽しい」ということだけです。

今は英語、数学ともに勉強が楽しいと言っています。

babyが書けなかった生徒さんが偏差値58

こちらの生徒さんは中学3年生ですが、単語力が極めて低かったので単語の習得に1カ月以上かかりました。英単語に対する苦手意識が強く、学習時間を確保しにくかったのが原因です。

元々能力が高い生徒さんですので、残り期間の追い込み次第で試験当日80~90点は取れると予想しています。

文法の習得

単語学習、直読直解法の習得はかなり完成度の高いものになっています。そして、永田式英語の文法解釈もかなり優れており、従来の学習法とくれべても各段に向上することが見込まれます。

しかしながら、現状では「永田式英語の文法テキスト」がないため、塾で扱うことはできない状況です。代替手段として、当塾で採用しているインターネット教材「すらら」をやってもらっています。紙のテキストより数倍効率がよいので重宝しています。生徒さんたちからも好評です。

「すらら」に永田式英語の要素を組み込むのがベストですので、機会があれば担当者に働きかけていきます。

遠方からの通塾生も

北本向学館は地域密着型の学習塾ですが、遠方からの生徒さんも数名在籍しています。片道2時間をかけて通っていただいている生徒さんや、東京都内から通っていただいている生徒さんもいます。

塾を開いたことで、多くの生徒さんに永田式英語を実践してもらうことができました。今までできなかったこともやれるようになり、永田式英語も日々進化しています。そこから得られた知見を元に、当サイトの内容も随時更新していたいと思います。

bing検索でも3位

昨日から当サイトへのアクセス数が増えているので調べてみたら、bing検索でもランキング入りしていました。

ランク入りしているのはこのページ

一昨日まで圏外だったのにいきなり3位は驚きです。google検索に比べて2カ月遅れというのも気なります。検索順位の決め方は公表されていないので謎がさらに深まりました。

google検索では1~3位を行ったり来たりしていますが、今日調べたら1位に戻っていました。

Google 検索で1位獲得!

先月末から当サイトへのアクセス数が急増しています。
解析を行ったところ、国語の読解問題のページへアクセスが集中していました。試しに、「国語 読解問題」で検索したらトップに表示されました。

永田式英語で1位とる予定でしたが予想外の展開です。

国語の読解問題の攻略法は、永田式英語の理論を応用したものです。
次は、「英語の長文読解」で1位をとれるように頑張ります。

 

サイトをssl対応にしました

サイトのアドレスは

http://e-reading.tokyo/ → https://e-reading.tokyo/

に変更になります。

 

設定手順は、バックアップした後、

1)レンタルサーバー(ロリポップ)のセキュリティ設定で、独自SSL証明導入の設定を行う。

2)WordPressの一般設定画面で、WordPressアドレスとサイトアドレスのURLをhttp://からhttps://に変更。

3)WordPressのプラグイン Search Regex をインストール。

4)文字列 「http://e-reading.tokyo/」 を 「https://e-reading.tokyo/」に一括変換(Replace and Save)

当サイトでは258箇所ありました。

難しい作業はなく無事終了。

永田式直読直解法(10)イメージ暗唱法

例文暗記・例文暗唱も永田式で

永田式直読直解法では、英単語をひとつひとつ前から順番に読んでいくことを推奨しています。ワーキングメモリを節約し、脳のパフォーマンスを最大限に発揮させるためです。この方法を応用すれば、長文読解だけでなく、英語学習のあらゆる場面で役に立ちます。

英語学習の基本は例文暗唱

短期間で英語力を上げるには、例文暗記・例文暗唱が最も効果的です。文法書を勉強して知識だけ増やしても、実践では役に立ちません。受験参考書にあるような、並び替え、穴埋め問題をやり込んでも同じです。英語は知識でもパズルでもなく、「言葉」です。人間には言葉を習得する本能があります。この本能を上手く引き出せば、英語学習はそれほど困難ではありません。事実、私の生徒さんたちに例文暗記を徹底させたところ、文法力が飛躍的に伸びています。

例文暗唱ができる人、できない人何が違うのか

例文暗記の指導を続けていくうちに、例文暗記が得意な人と苦手な人がはっきり分かれることに気づきました。

私自身、小学生の時から英会話スクールでトレーニングを受けているので、例文暗唱は得意な方です。ただし、暗記が得意なわけではなく、むしろ苦手な方です。英会話スクールの先生に「すごいね」と言われて気が付きました。

実は、、、、英会話の先生が当てるパターンがわかっていたので、自分の番がきそうな時だけ集中して覚えていただけでした、、、、という落ちは置いておいて、例文暗唱が成功する時は、頭の中でイメージをはっきりと作り上げています。これにはかなりの集中力が必要なので、自分が当たるときだけ集中していたということです。

生徒さんに例文暗唱をさせてみると、かなり短い文でもつまづくことがあります。様子を見ていると、悩みながら、「単語を思い出そうとしている」のがわかります。

同じ例文を私が暗唱する場合、単語の羅列として覚えるのではなく、その状況をイメージしながら、イメージとして覚えます。

イメージ化することでワーキングメモリを稼げる

一般的な人(語学に対して特殊な才能がある人を除く)の場合、ワーキングメモリは4チャンクほどしかありません。1チャンクに1単語を割り当てた場合、極めて簡単な例文しか覚えられないことになります。フレーズ毎にまとめて覚えればもう少し長く覚えられますが、それでもすぐに限界がきます。

ここで永田式英語の登場です。永田式直読直解法でやったように、前から読んでイメージを組み立ててしまえば、メモリの消費量を極限まで抑えることができます。少し長い文章でも楽に覚えることができます。

あとはこれを再生するだけです。頭の中のイメージに従って、英単語を並べていき、今度は英文の中でイメージを完成させます。

実際に何人かの生徒さんにやってもらったところ、暗唱能力がかなり向上しました。

例文暗唱の効果

イメージ化のトレーニング

英語はイメージ化をする言語です。例文暗唱を徹底的にやることで、イメージ化のトレーニングを効率的に行うことができます。

長文読解のスピードアップ

イメージ化がスムーズにできるようになれば、長文読解の速度、精度が上がります。

リスニング対策

リスニングは、内容を瞬時に理解し、記憶しなければいけません。イメージ化がスムーズにできなければ、覚えられないし、全く頭に入ってきません。

イメージ化ができていない状態で聞き流しをいくらやってもリスニング力は向上しません。

文法の運用能力の向上

永田式直読直解法を用いれば、文法の理解はそれほど難しくありません。しかし、ライティング・スピーキングで使うとなると話は別です。楽器の練習と同じで、地道なトレーニングが必要となります。例文暗唱を繰り返すことで、実用的な文法力を身に着けることができるようになります。

英単語の運用能力向上

最速英単語記憶法では、短期間に大量の英単語を覚えることができますが、長文読解に特化した覚え方です。そのままではライティング・スピーキングには使えません。例文と一緒に用法も覚える必要があります。

ライティング・スピーキング能力の向上

日本人が英会話が苦手な理由の一つは、「頭の中に日本語を作ってから英語に翻訳」してしまうからです。学校でそういうトレーニングしかしていないので、日本人が英語をしゃべれないのは当然のことです。頭の中に日本語文を作っていたら、ワーキングメモリがいくらあっても足りません。

英会話をするとき、伝えたい内容をイメージし、そのイメージにしたがって英単語を並べていきます。英語の語順はイメージを構築しやすいように最適化されているので、コツさえわかれば難しいことではありません。

日本語を英語に翻訳する場合にも応用できます。文法的な解釈をして直訳するのではなく、日本語からイメージを構築し、そのイメージから英文を作っていきます。

音読スキルの向上

生徒さんに教科書を音読してもらうと、ほとんどの生徒さんは棒読みになります。抑揚は全くついていません。無理に抑揚をつけようとしても、内容が理解できていないのでおかしくなります。

頭の中にイメージをつくりながら読んでもらうと、別人のようにスムーズに読めるようになります。内容をしっかりと理解しながら読んでいるので、適切な抑揚が自然に出てきます。ワーキングメモリに余裕ができるため、脳の本来のパフォーマンスが発揮されるようになります。

闇雲に音読をすすめる先生方が多くいますが、やり方を間違えると全く効果が出ません。逆に、音読が上手な生徒さんは、例文暗唱もスムーズにできていました。例文暗唱と音読には密接な関係があります。

例文暗唱におすすめの書籍

例文暗唱は例文が載っている教材ならどれでも使えますが、自然な英語が載っているもがよいです。

最近み見つけたのは、いいずな書店の単語帳。例文が自然で覚えやすく、レイアウトも見やすくなっています。学校の教材として納入されているらしく、一般の書店には置いていないようです。単語は用法ごとにまとめてあるので、文法力の強化にも使えます。英検3級~準2級、センター試験、やり直し英語に適しています。

English Generator英単語・熟語3000
いいずな書店編集部– 2009/1/30
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7netで見る

 

完全マスター英文法は英検2級以上を目指す人におすすめです。厚みがかなりありますが、英語の勉強はこれ一冊で十分と言えるほど内容が充実しています。色々な教材に手を出さず、これ一冊に集中したほうが効率よく英語を習得できます。

完全マスター英文法
米原幸大– 2009/6/10
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楽天ブックスで見る
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例文暗記・例文暗唱はイメージ化のトレーニングが最優先

英語のリーディングに関する指導方法はほぼ完成したので、最近はスピーキング・ライティングの指導の研究を行っています。

長文読解には文法力はそれほど必要とされませんが、スピーキング・ライティングにはかなり厳密な文法力が必要になります。

市販や教材にあるような、一並び替えや穴埋めの問題をいくら解いても文法力(理屈としての英文法ではなく、実践で使える文法力)は身に付きません。

私自身、文法は得意な方でしたが、英会話教室で例文暗唱、パターンプラクティスを徹底して自然に身に着けたものです。

文法がなかなか身につかない生徒さんに、例文暗記・例文暗唱をやってもらうと文法力が飛躍的に向上し、これで成功した生徒さんは多数いました。

しかしながら、例文暗記をしても文法力がなかなか身につかない生徒さんがいます。例文暗記・例文暗唱がうまくいっていないようです。

例文暗記・例文暗唱のコツ

日本語と英語の最も大きな違いは、日本語が抽象化を基本とした言語に対し、英語はイメージを具体化させるのに特化した言語であるということです。

闇雲に例文を覚えようとするのではなく、まずは例文からイメージをつくりあげ、そのイメージを英語で再生していく(英単語を並べていく)トレーニングをします。

リーディングと同様、ワーキングメモリの確保が重要

人間の脳には「ワーキングメモリ」と呼ばれる機能があります。作業領域と翻訳される言葉の示す通り、脳が作業を行うのに必要なものです。このワーキングメモリが一杯になると、脳が機能停止して本来の能力を発揮できなくなります。

ワーキングメモリの大きさには個人差がありますが、大多数の人は数字に換算して7~8桁程度しか覚えられません。(厳密な条件だと4チャンクしか覚えられないと言われています。)例文を丸暗記しようとすると、すぐにメモリが溢れてしまいます。

イメージ化することでワーキングメモリを節約

例文を覚える時、文の内容をイメージ化して覚えることにより、ワーキングメモリを節約することができます。単語一つ一つを順番に覚えていくと単語の個数の分だけメモリを必要としますが、イメージができあがれば、イメージ1個に対して1個のメモリを割り当てるだけで済みます。

つまり、イメージ化することで長い文でも簡単に覚えることができるということです。逆に、イメージ化ができなければ長い文を覚えることは理論的に不可能ということです。

そして、覚えた内容を英語で再生する時、ワーキングメモリに余力がないと、英文構成もまともにできなくなります。文法ミスが多発する理由の一つがこれです。

英文法の習得にはイメージ化が必須

英語の文法は具体的なイメージを再現するのに特化しています。英文法を感覚的に理解するためには、イメージ化のトレーニングが必須です。

日本語的な感覚だと英文法は難しく感じる箇所が多数出てきますが、「具体的なイメージを構築するための文法」という観点で見直してみると、合理的で無駄のない言葉であることに気が付きます。

例えば、冠詞(限定詞)は、日本語的な感覚だと無駄で邪魔なものに感じますが、英語では、正確なイメージを作り上げるためには必要なものです。イメージ化ができていれば、aとtheの使い分けも自然にできるようになります。

つまり、イメージ化のトレーニングをすれば、文法ミスは激減するはずです。

さっそく、高校生を中心に取り組んでもらっているので、成果がでたら報告します。

英語学習とワーキングメモリの関係(名詞に冠詞が必要なワケ)

ワーキングメモリと英語教育に関する研究

英語とワーキングメモリの研究に関する資料をインターネットで調べてみました。

語学習得とワーキングメモリは深いかかわりがあり、日本人が英語の習得を困難にしている要素として挙げられている例は多数ありました。

しかし、その本当の意味・メカニズムを理解している研究者はいないようです。英語は、日本語と比べてワーキングメモリの要求量が極端に少ない言語です。そのことに触れている資料は見つかりませんでした。

日本語は、イメージを抽象化する言語であるのに対し、英語はイメージを具体化していく言語です。イメージを具体化することによってワーキングメモリの消費を極限まで抑えることができます。英語はイメージを具体化することにすべての労力を払っていると言っても過言ではありません。

具体例1(冠詞)

「英語はイメージを具体化させている」のがわかりやすい例を示すと、名詞の前につく冠詞です。英語では、名詞の前にthe, a(もしくは複数形)などの冠詞や、this, my, his, herなど、名詞を限定する単語がほぼ必ずつきます。冠詞をつける理由は、冠詞がなければ、脳の中にはっきりとしたイメージが作れないためです。

一方の日本語は、抽象化したまま扱う言語なので必ずしも冠詞は必要ありません。必要がないどころか、ワーキングメモリを余分に使ってしまうため邪魔になります。日本人にとって冠詞の扱いが難しいと感じるのはこのことが原因です。「冠詞をつけなければいけない」と説明されても、脳が本能的に拒否するため、冠詞の処理に困ってしまうのです。

英語は、「ワーキングメモリを節約するために、冠詞を使ってイメージを具体化」する。これに対して日本語の場合、「冠詞のような余分な情報を排除して抽象化」することでワーキングメモリを節約しています。

ワーキングメモリを省略するという同じ目的のために、まったく逆の手法をとっている点は非常に興味深いです。日本人が英語に拒否反応を示すのは、脳内で無意識のうちに行っているプロセスが逆だからです。

日本人:なんで冠詞なんて余分なものつけるんだよ!

英語圏の人:日本語には冠詞がないからイメージできなくて混乱する、、、

となるワケです。

具体例2(主語の省略)

英語で主語が省略されることは稀です。英語の授業でも教えられることが多いと思いますが、その理由までは教えてくれません。おそらく、研究論文を探してもみつからないのではないでしょうか。

英語で主語が省略されない理由はただ一つ。主語がないと、イメージの土台が作れないから。イメージの土台をはっきりと作り上げることでワーキングメモリの消費を抑えているのです。

これに対して日本語は、主語を省略することによってワーキングメモリを節約しようとしています。抽象化が基本の言語ならではの手法です。

英語は、「イメージを具体化することでコミュニケーションを図る」のに対し、日本語は「イメージを抽象化し、共感することでコミュニケーションを行う」言葉です。

日本人:私は、私はとか自己主張の強いヤツ。くどい!

英語圏の人:主語なしでどうやってイメージするの?

となるわけです。

国際言語としての英語、ローカル言語としての日本語の価値

日本語と英語、どちらが国際言語として有利かは言うまでもありません。価値観・文化的背景が異なる国の人々が、「共感」を利用してコミュニケーションを行うのは無理があります。イメージを具体化してコミュニケーションを図る英語の方が圧勝です。

もちろん、日本語が劣った言語というわけではありません。日本語には他の言語にない繊細な表現力があります。例えば、俳句は省略・共感力を最大限に極め、芸術レベルまで高めたものであると言えます。

また、日々新しい言葉が生まれ、刻々と変わっていく(若者言葉、ギャル語など)というのも日本語の特徴の一つといえます。言葉が頻繁に変化することができるのは、省略されやすい日本語の特徴と、日本人の「共感力」によるところが大きいと考えられます。

日本語は、日本という閉鎖的な島国でしか発達しえなかった言葉(方言・若者言葉を含む)であり、世界的に見ても大変貴重なものです。

永田式英語とワーキングメモリ

既存の英語教育と永田式英語で最も異なる点は、「イメージの具体化」のトレーニングを最優先で行うことです。単なる文法的な違いとして英語を学んでいたのでは、ワーキングメモリがすぐに溢れてしまい、英語の学習どころではなくなります。

例えば、関係代名詞を例に挙げてみます。「主語+動詞+目的語」が骨組みだとすると、関係代名詞節は外側の飾り付けの部分になります。英語では、ワーキングメモリの消費を抑えるために、「骨格を作ったあとに飾り付けをしていく」という語順になっています。日本語はイメージを具体化する必要がなく、外側から飾り付けをしていくため、英語とは逆の語順になります。

関係代名詞の文を、文法書に書いてあるような解釈で日本語に訳してしまうと、すぐにワーキングメモリが溢れてしまいます。正しく翻訳できたとしても脳が対応できていないため、非常に難解なものに感じてしまいます。簡単な関係代名詞の文なら理解できたとしても、英字新聞や洋書に出てくるような複雑(に見える)文は完全にお手上げです。

永田式英語では、文法学習より先にイメージの具体化を徹底的に行い、ワーキングメモリを溢れさせない方法を脳に覚えてもらいます。文法の表面的な理解よりも大切なものなのです。

人間には元来、「言葉を習得する」という本能があります。英語を学ぶ際、「ワーキングメモリを溢れさせないようにする」だけで、この本能を目覚めさせ、誰もが効率よく確実に英語を習得することができるようになります。

実際に、私の生徒さんは細かい文法のルールを教えなくても、イメージの作り方を教えるだけで簡単な英語ならスラスラ読めるようになります。しかも、数時間のトレーニングのみというあり得ないほど短期間でです。洋書に出てくるような関係代名詞がいくつも重なったような長い文も、読むだけならスラスラ読めます。

本格的に英語を学ぶのは簡単ではありませんが、永田式英語永田式直読直解法を習得すれば、英語学習に対する難易度、苦手意識は大幅に引き下げることができます。

 

センター試験の文法対策

Facebookでお世話になっている島根県立松江高等学校の緒方孝先生の記事を紹介します。

達セミに学ぶ 英語学習のヒント 第103回 センター試験の文法・語法問題を解くには、選択式の問題演習より、4技能の向上に寄与する中身のある文法学習こそがカギである

センター試験の英語はテストとしてはよくできています。しかし、テストそのものは悪くないのですが、勉強の方法を誤る可能性が高くなり、結果としてと文法力、英語力が身に付かなくなってしまいます。

選択問題の問題集を解きまくるのは、高校生の貴重な学習時間を無駄に使うことになります。この勉強方法では英語力が伸びません。まずは基本事項をしっかりと抑え、『実際に英語を声に出して読む、書く、例文を覚える』という英語学習の基本をしっかりとやりましょう。

私が受験生の時も、並び替えや選択問題の問題集はやっていません。学校で買わされ、定期テストの出題範囲になっていたので、周囲の高校生はやり込んでいましたが、あまりいい結果は出ていません。出題範囲が決まっている定期テストには強くなりますが、英語力が伸びていないのであとで大きなツケを払わされることになります。

文法が苦手な生徒さんほど問題集のやり込みに走りやすいですが、かえって遠回りになります。永田式直読直解法で文意がつかめるようになってきたら、文法のテキストで基本事項を確認し、テキストに載っている例文を一つ一つ暗記・暗唱していきましょう。

コツをつかめば、例文を覚えるのはそれほど難しくありません。例文を覚える時には、知識的に詰め込むのではなく、反射的に英文が出てくるようにトレーニングします。悩みながら覚えると時間がかかるだけでなく、言語中枢以外の部分が使われてしまうため学習効率が悪くなります。センター試験は時間との勝負なので、反射的に英語が出てくる訓練が必要となります。(もちろん、仕上げにセンター対策問題集をやり込む必要はあります。)

英語を学習するためのポイントは、脳の中の言語中枢をいかに刺激するかにかかっています。一見すると遠回りに思える方法でも、「言葉を覚える本能」を目覚めさせることができれば短時間で効率よく習得できるようになります。