生徒さんの状態
高校2年生。中学時代の偏差値54くらい。高校に入ってからほとんど英語の勉強をしていませんでした。
初日の指導
長文の読み方を教え、東京都の公立高校の長文を解いてもらったところ、わからない単語が多く読み進めるのが難しい状態でした。東京都の入試問題の単語レベルは低いので、単語力はかなり不足しています。
2回目、3回目の指導
中学英単語をチェックしたところ、6~7割くらいの出来でした。この単語力だと、簡単な長文でも読み進めることは困難です。発音記号の読み方を指導し、発音指導を兼ねて単語帳の音読をしました。
その後単語帳を実際に覚える作業をしてもらい、4回目の指導の前までには、中学英単語のうちの8割くらいまでは覚えられていました。
並行して長文を読む練習をし、長文に出やすい英単語を重点的に覚えてもらいました。
4回目(初回指導日から10日目)
初見の長文がどの速さで読めるかどうかをチェックしたところ、10分で読み切ることができました。
実際に読んでもらった長文は、↓これです。平成26年度の4番の長文。簡単だけど、かなりの長さがあります。
目標時間の6分(高校入試で100点が狙えるライン)には届きませんが、ここまでできればあと少しです。同じ文章を、その場で、全ての単語を覚えてもらった後黙読を繰り返した後に時間を測ったら、4分弱で読めるようになっていました。
黙読を繰り返すことで、単語ごとの日本語の置き換えをしなくても英語のまま読めるようになります。
次回指導日までに、覚えきれていない英単語をすべて覚えてくるように宿題を出しました。きっちり覚えてきてくれれば、目標の6分はすぐに切れそうです。
次回以降の指導予定
英単語を習得し、高校入試レベルの長文を読むトレーニングが終了したら、中学英語の例文暗記をやってもらいます。中学生の場合、ここから作文指導に入りますが、作文指導は後回しにして高校英語へと進みます。
長文を6分以内に読める状態になれば、短時間で大量の長文を読めるようになるので、公立高校の過去問の長文を手あたり次第読んでもらいます。
永田式直読直解法では、精読と速読を区別する必要はありません。精読と速読の両立が可能です。
長文指導のポイント
- 一語一語、必ず前から読んでいくようにし、英語の語順に慣れてもらう。
- 英単語を確実に覚えてもらう。
- 単語への反応速度を上げるために黙読を繰り返す。
たったこれだけのことをするだけで、生徒さんの読解力は劇的に向上します。
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